川内村観光協会

白木耳

1307キクラゲ

白木耳とはいい漢字をあてたものです。木の幹から色白の耳がはえているようです。白木耳と書いて白キクラゲと読みます。白いキクラゲは、珍しいんですね。

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小さい頃から野山を歩くのが大好きで、幸せなことに、最近では野山を歩くのが仕事となっているわたくしですが、これまで何十年も生きてきて、自然のままの白木耳を見たことなんて、何度あったことでしょうか。
白いキクラゲはそれ自体が珍しいですが、大事なことは、これがおいしいのであります。
世界三大美人の一人といわれる楊貴妃が大好物だったという白キクラゲ。キクラゲもお腹いっぱい食べてみたいものですが、タイムマシンが手に入ったら、楊貴妃さんにもぜひお会いしたいものです。そのときは、川内村の白木耳をお土産に持参することにいたしましょう。

山野にイモあり、ヤマノイモ

1307ヤマノイモ

このへんでは山芋(ヤマイモ)などといいます。学術的にはヤマノイモというのが正しいようですが、ヤマイモと呼ぶところは川内村だけではないような気がします。ジネンジョという人も少なくありません。ジネンジョとは、自然薯と書くんですね。いかにも山の恵、という感じの名前です。

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1307ヤマノイモ

とにかく粘りが強いです。山野に自生しているヤマノイモを見つけて掘ってやろうとおもいたったはいいけれど、根っこがあっちにいったりこっちにいったりで偉い騒ぎです。途中で折ったりしないできれいに掘り起こすのには、結局半日がかり、なんてことはよくあることです。ツル性の植物ですから、やっかいなのもさもありなんかもしれません。
採取が禁じられているところもありますし(撮ったあとに穴があいてあぶなかったり土が流れたりするので)ハート型の美しい葉っぱを観察するだけにしておいたほうが、なにかとおあとがよろしいかと思います。

未来を見る桜(ウワミズザクラ)

1308ウワミズザクラ

これは、ウワミズザクラという花の実です。ウワミズザクラは、上溝桜と書きますが、その由来は占いにあるのでした。そしてまた、その実は食用になったりもします。判子やお盆などの漆器の材料になったりもするという、人間の生活に密接な草木が、このウワミズザクラです。

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1308ウワミズザクラ

占いとは亀甲占いのことで、熱したウワミズザクラの木枝を溝を掘っておいた亀の甲羅に押しつけて、根津によってできる新たな亀裂で運命を占うのです。
予め彫られた骨の裏の溝を焼くことから「裏溝」「卜溝」(ウラミゾ)と称されていたようですが、これが変化してウワミゾになって今の名前に落ち着いたということです。桜という名前がついていますが、その花はよく知られている桜とはまったくちがうもので、同じバラ科の親戚ではありますが、ウワミズザクラと他の桜とは、あまり親戚関係が強くないようです。
今回ご紹介しているのはウワミズザクラの実ですが、この実は若い頃には黄色く、のちに赤く変わってきます。塩漬けにして食用にするのは若い実で、アンニンゴ(杏仁子)といっているそうです。いつか自分で加工して食べてみようと思うのですが、夏から秋はなかなかいろいろとほかの食材が豊富で、いまだに実現できていません。
亀甲占いで川内村の将来を占ったら、はたしてどんな未来が現れるのでしょうか?

1308ウワミズザクラ

ムシに刺されたらオトギリソウ

1308オトギリソウ

おとぎ話は夢を語れそうな気がしますが、こちらはおとぎ草ではなくオトギリソウです。なんとその名前の由来は「弟切草」だそうで、ぶっそうな名前なのです。しかしてオトギリソウは、持っていると便利な薬草です。名前と実態が合わないような気がしますが、それこそが弟切り草と名づけられた由来かもしれません。

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弟切草の名前は、昔々、おそらく平安時代ではないかと思うのですが、その時代に生きた兄弟ゆえだといわれています。その頃からこの草の薬用効果は知られていたということですが、ある日弟が、その効能を他人に教えてしまいました。兄は薬用効果はこの家族だけの秘密だと思っていましたから激怒。なんと弟を切って殺してしまった。それで草の名前もオトギリソウ、というわけです。おそろしいですね。オトギリソウの花言葉は「迷信」「秘密」「盲信」「信心」「恨み」「敵意」 とあります。さもありなんというか、花言葉もぶっそうです。
でも平安時代のその兄弟は、その草のことをなんと呼んでいたのでしょう? 「兄貴、おれはオトギリソウを採ってくるぞ」「おう弟よ、オトギリソウはよく効くからな」なんて会話があったとしたら、切られた弟は誰なんだということになりますが、ややこしい詮索はしないでおきます。
オトギリソウの薬用効果については、わたしも覚えがあります。今から25年ほど前になるでしょうか。わたしもまだ若くてぴちぴちしていまして、商工会青年部などに在籍しておりました。わたしはその副部長です。
ある日ソフトボール大会を盛大に開催しまして、そこに浪江の方が選手として参加されました。その方、缶飲料をお飲みになったのですが、飲んでる途中で打順になったのか、缶をそこに置いてその場を離れてしまったのですね。戻ってきて、ふたたび飲みかけの飲料を飲んだ瞬間、悲鳴が上がりました。なんと缶の中に、ハチがひそんでいたのです。
おそらくアシナガバチだと思いますが、飲もうとしていた口元を刺されてしまった浪江選手さん、いきなり口元が腫れてしまって、たいへんなことになりました。
みんなを川内村にお呼び立てしてソフトボール大会を企画したその副部長として、わたしはあわてました。診療所に搬送しようとかどうしようとおたおたしているとき、時の部長さんは沈着冷静。今でも三瓶スタンドでご健在ですが、その三瓶さんが「ちょっと待ってろ」と家に戻って持ってきたのが、オトギリソウの焼酎漬けでした。それを腫れてしまった口元に塗ると、なんだか痛みも引いてきたというではありませんか。ハチに刺されたのは午前中でしたが、午後4時に大会を終了する頃には、腫れは半分くらいになっていました。その後浪江のみなさんはそのまま会津にでかけて一泊するということで、心配性の私は会津のお宿に電話をかけてご様子伺いをしたのですが、なんと夜になったらすでになんでもないというではありませんか。
小さい頃から植物が好きで、図鑑ばかり見ていたわたしですから、オトギリソウが薬草として有効だというのは知識では知っておりました。しかしそんなにまで効くとは、正直思っていませんでした。図鑑を信用していなかったのですね。それからわたしは、オトギリソウには足を向けて眠れなくなりました。
根っこから葉っぱまで、草を全部、焼酎につけ込みます。だいたい1升瓶だったら3本ほどつけ込めば、効能も確かだと思われます。つけこんだその明日にはまだ効能を発揮しません。1ヶ月つけ込めとか3ヶ月つけ込めとか諸説ありますが、悪くはならないので、そのままずっと置いておけばいいのです。
多年草ですから、庭に植えておけば、ちゃんと増えていきます。でも近ごろはみなさん庭に植えたりすることはしないようで、かといって山でこれを見つけるのはむずかしいので、薬屋さんで虫刺されの薬を買うという結末になるのだと思いますが、わたしはこの25年間、ひたすらオトギリソウのお世話になっています。

1308オトギリソウ

男らしきはオトコエシ

1307オトコエシ

世の中にはオトコとオンナがいて、仲良くしたりけんかをしたりしながら、回っています。そしてまた、草花の世界でも、オトコとオンナいるのです。ニッポンの実社会ではとかく女性は男性に比べて立場が弱いと問題になったりいたしますが、お花の世界では、どうも女性の方が立場が強いような気がするのですが、わたしの気のせいでしょうか。わたしの家庭内についての立場は、詮索しないでください。

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オトコエシは男郎花と書きます。ちょっと隠微な名前ですが、昔ことばでは美男のことを男郎と称したらしいですから、そんなに悪い名前ではなかったのかもしれません。オトコエシと対になる存在がオミナエシです。オミナエシは一般の方にもよく知られていると思いますが、それに比べて、オトコエシはあまり名前を知られていないんじゃないかと思います。オミナエシは秋の七草の仲間ですが、オトコエシはなんでもありません。こんなふうに、オトコはオンナよりさびしい存在のわけです。
オトコエシは、オミナエシに比べると茎ががっしりしていて、少し毛深くて、確かに男っぽいので、その名前の由来もそういうことなんだろうと思いますが、調べてもあんまりしっかりとした記述がありません。オミナエシに比べると、影の薄さが気になります。
この花は別名敗醤と呼ばれていて、置いておくと醤油の腐った匂いを発するからこういう名前になっています。オミナエシはそれでも飾ってもらえるのですが、オトコエシはどうでしょう?
根は漢方薬になるということですが、わたしは使ったことがなくて、なにに効くのかも知りませんでした。どうやら解熱、消炎、解毒にきくそうですが、今度熱を出したらためしてみようと思いますが、生で食べればいいというものではなさそうです。

1307オトコエシ

一泡吹かせたいアワブキ

1307アワブキ

ヤマブキという、色鉛筆にも名を残す鮮やかな色の花がありますがこちらは山ではなく泡。その名もアワブキと申します。ヤマブキが山を吹き散らすわけではありませんが、こちらのアワブキは、その名の通り泡を吹くのでございます。

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しかしただ単に泡を吹くのではありません。枝木を燃やされるとはじめて泡を吹きます。名前も変わっていますが、その泡の吹き方も変わっていますね。変わっているからかみんなの興味がないのか、この花のことを知っている人はほとんどいません。その存在をあまり知られていない植物、それがアワブキです。
花を見れば、小さく可憐な白い花が並んでいます。これが遠くから見ると、泡を吹いているように見えるからアワブキ、という説もあるようですがわたしとしては、燃やすと泡を吹くというほうが衝撃的です。

1307アワブキ

でも山に入って、アワブキに火をつけてまわっちゃダメですよ。アワブキもかわいそうだし、山火事になってしまっては、それこそ山を売っても償いきれないような被害が出てしまいます。火をつけてアワブキに一泡吹かせたいなんて、考えてはいけません。

1307アワブキ

堂々たるギドウ

130710蟻道

蟻のトンネル、見たことがありますか? 蟻が地面にトンネルを掘るのは欲知られていますが、地面ばかりではないんです。これは、コナラの木です。

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それにしても、見事なトンネルです。蟻の姿はひとつも見えません。みんな、トンネルの中を通っています。蟻の巣は地面を掘っていくだけですからトンネルに材料は必要ありませんが、木にトンネルを造るとなると材料が必要になります。その材料は、植物からもらっています。
植物のカスのようなものを蓄えて、口から出る粘液のようなもので固めて壁を作っていきます。ちょうど、ハチがハチの巣をつくっていくのとおんなじようなものです。と申しましても、蟻とハチは同じ種類の生物ですから、ハチにできて蟻にできないわけがない、ということです。
この蟻のトンネルを蟻道といいます。蟻の道と書いてギドウです。
なぜギドウをつくるかというと、敵から身を守るためです。地中に作った巣なら敵から狙われることは少ないですが、木に登っている時には蟻は無防備です。いってみれば、蟻の防空壕のようなものでしょうか。
ただし、すべての蟻がトンネルをつくるかというと、作らない連中もいます。なんでトンネルをつくり、何でトンネルをつくらないのか。その理由はわかりません。なぜかというと、蟻に聞いても、教えてくれないからです。

130710蟻道

2013平伏沼ありがとう

平伏沼定点観測2013年5月23日

5月23日、2013年の定点観測を始めたときの平伏沼です

○今年の平伏沼追跡幕引きのお知らせ

 ご心配、ご注目をいただいておりました平伏沼のその後の様子ですが、このあたりでいったん幕引きとさせていただきます。平伏沼近辺は自然の豊富なところですから、近くまで行った際にはできるだけ様子を見てこようと思いますが、現在オタマジャクシのカエルたちが無事に育って、来年水の豊富な沼に産卵にやって来るのを祈りつつ、みなさまのアクセスに感謝いたします。ありがとうございました。

○開催御礼

平伏沼観察会は、無事終了しました。ご参加いただいた方、どうもありがとうございました。平伏沼のモリアオガエルの繁殖は、もうしばらく続きます。どうぞやさしく見守ってあげてください。

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間もなく、川内村の天然記念物平伏沼で、モリアオガエルが産卵を始めます。
産卵を静かに見守りたいという片のために、今年も観察会を企画させていただきました。どうぞご参加ください。
観察会についてのご案内はこちら/course/1305moriaogaer/をどうぞ)
観察会に参加できないけれど、平伏沼とモリアオガエルがどんな毎日を送っているかが気になる方のために、秋元はつおが日常激務の時間を割いて、定期的に平伏沼の様子を代表観察してくることにいたしました。
モリアオガエルのみならず、刻々と変わっていく平伏沼の季節もまた、お楽しみください。

2013平伏沼立ち入り禁止看板

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◆2013年8月5日

130805平伏沼

世間を痛めつけている豪雨は、川内村にも少しですがやってきました。今年も、何度か大雨が降ったことがありましたが、沼の水をためるには、豪雨よりも長雨が効果的のようです。しかし今回の豪雨は、さすがに量が多かったのか、いくらか水量が戻ってきました。おかげで、発泡スチロールの箱は、沼の端に流されています。

130805平伏沼

オタマジャクシには、まだ足は生えていません。これで丸1ヶ月を過ぎましたから、もう足が生えてきてもいいのですが、さて、どんなものでしょうか。発泡スチロールの中で育てるのがいいのか、外敵が多そうな箱の外に出してやるのがいいのか、ここは天然記念物に指定されているところですので、下手な手も出せず、神にお祈りして、そっとこの場を去ることにします。みなさん、ありがとうございました。

◆2013年7月23日

1307平伏沼のオタマジャクシ

このところ、福島県内各所では、大雨に見舞われるところが多くありました。でも平伏沼は、くやしいほどに平穏を保っていて、水の量も対して増えていません。そしてオタマジャクシたちも、いまだ足のない状態で発泡スチロールの中を泳いでいます。
オタマジャクシに足が生えるのは生後7週間ということですから、まだもう少しオタマジャクシのままなのかもしれませんね。

◆2013年7月18日

20130719平伏沼

このところ、ちょっとした雨が降って、ほんの、ほんの少し沼の水が復活してきました。といっても、オタマジャクシが気持ちよく泳ぐには、まだまだあやうい状態ですが。いまのうちに、沼をもう少し深く掘っておけばいいんじゃないかという気もしますが、天然記念物だから、そんなことはできないのかな?
発泡スチロールの箱の中のオタマジャクシは、それなりに元気に泳いでいます。新しい卵塊もひとつ確認しました。オタマジャクシには、まだ足は生えていません。

◆2013年6月27日

130627平伏沼のオタマ

発泡スチロールの箱に水を入れ、少し雨が降った翌日の平伏沼です。うまい具合に箱の中に落ちてくれればいいなぁと思いながら箱を配置していったのですが、うまい具合に落ちてくれたものがありました。箱の中では、ご覧のようにオタマジャクシは、元気に箱の中で泳いでいます。

130627落ちる寸前の卵塊

沼には、まだ落ちずに木の枝にしがみついている卵もいっぱいあります。これもそのひとつですが、写真を撮っているときにはちっとも気がつかなかったのですけれど、これはまるっきり人の顔ですね。けっこう鼻が高くて、美男顔です。
念のために付け加えておくと、目と鼻に見えるのは、卵の中ですでに動き始めているオタマジャクシです。
乾いた沼のあちこちに、白い発泡スチロールの箱が置かれている現在の平伏沼。あんまり美しいとはいえないのですが、未来を担うモリアオガエルが健康に育つためです。ちょっとがまんしてやってくださいね。

130627平伏沼なう

◆2013年6月26日

130626平伏沼の水差し

しとしと雨の中、平伏沼のモリアオガエルに水分補給をしてきました。といっても、平伏沼全体に水を満たすなどということは、残念ながらちょっとむずかしいです。せめて、卵が落ちる沼面に置いた発泡材の箱に水を満たして、うまいことこの中に卵が落ちてくれるようにお祈りしました。
投入した水は600リットル。沼畔までクルマが入ったりはできませんから、200メートルのホースを引いて水を入れましたが、じりじりさせられる作業でした。
沼全体に水を入れるとしたら、1週間くらいかかってしまうのかもしれません。
今日までがまんできずに落ちていたオタマジャクシもありましたが(4匹救助しました)、哀れ干からびていたオタマジャクシさんもいらっしゃいました。平伏沼で生き延びるのも、たいへんです。

130626平伏沼の水差し

◆2013年6月24日

130624干上がった平伏沼

川内村は、いいお天気です。それほど暑くもなく、もちろん寒くなく、風は心地よいです。でもそれは人間にとって快適ということで、カエルさんにとってはどうでしょうか。
卵塊の数は121個。ちょっと増えました。このうち4つが、すでに落下していました。でもおそらく、落ちた卵の主はそのまま干からびてしまったものと思われます。かわいそうだけど、どうしようもありません。バケツリレーで水でも汲んでこれればいいのですけれど。

130624オタマジャクシ

中にひとつ、木の上でなく、最初から石の影に卵を産み付けたカエルさんがいらっしゃいました。そこには、オタマジャクシの姿も見られました。このうち、どれくらいがちゃんとカエルさんになるでしょう?

130624落ちてしまったモリアオガエルの卵塊

これが、落ちてしまった卵です。卵塊が崩れしてしまって、中にさらに小さな卵(ちょうどイクラくらいの大きさです)が詰まっているのですね。こちらはこのままひからびてしまうのか、もしかしてこの中からオタマジャクシさんが現れてくるのか、さてどうなるでしょうか。

◆2013年6月21日

何度か雨が降り、隣町では大雨となったりもしましたが、平伏沼の水は、そんなに増えていません。今年はもう、水が少ないままカエルさんの生命力に頼るしかないのかもしれません。
卵は110個になりました。一部、卵が落ちているものもありました。声を忍ばせて平伏沼に潜んでいると、モリアオガエルがゲロゲロと鳴いている声が聞こえてきます。

130621平伏沼

◆2013年6月17日

2013年6月17日の平伏沼

15日土曜日は、大雨洪水警報が出ました。これで少しは沼に水が入るかと思いましたが、降っている時間が短かったのか、沼の水はそんなに増えませんでした。ひきつづき、今年のモリアオガエルの赤信号は続いています。
卵の数は88個(念のため申し添えますが、この数字ははつお計測で公式発表ではございません。多少数がちがってもごめんなさいね)でした。下の写真はもうすぐ湖面に落ちようとしている少し気が早い卵です。今湖面に落ちたら、下に水がありませんから、あわれそこでおしまいかと思われます。それも自然の厳しさなのかもしれません。私はこうやって湖面を見続けます。

2013年6月17日モリアオガエルの卵

◆2013年6月14日

2013年6月14日の平伏沼のカエルの卵

台風も梅雨も空振りです。沼の水は、いよいよなくなってしまいました。モリアオガエルも困ったのでしょう。ついに、水のある沼の真ん中の岩に卵を産み付けていました。残念、そこの沼の水も干上がってしまいました。

130614平伏沼の真ん中の岩に産み付けられた卵

それでも季節を迎えて、モリアオガエルの産卵は続いています。本日の産卵数は82個(はつお実測)。みんながみんな、元気にカエルになってくれるのを祈るばかりです。

130614干上がった沼面

干上がった沼面には、無数の足跡が残っていました。デリケートな時期ですから、どうぞ産卵するモリアオガエルの気持ちをくんでいただいて、そっと見守ってあげてください。

◆2013年6月7日

2013年6月7日の平伏沼

6月7日、梅雨の季節だというのに、雨がぜんぜん降りません。平伏沼は、急激に水が少なくなってきてしまいました。このままでは、せっかく産卵したモリアオガエルも、ちゃんと育ってくれるかどうかあやしいところです。
平伏沼は、水の入り込まない沼です。空からの恵がなければ、水はどんどん減っていきます。これも自然の試練なのかもしれません。
卵は、6つから10個に増えていました。

◆2013年6月4日

2013年6月4日の平伏沼

6月4日、ひっそりと産卵を開始しました。確認できたのはほんの数個です。大事に成長を見守ってください。真新しい卵で、おそらく前夜にでも産卵したのではないかと思われます。
平伏沼の放射線数値は、遊歩道入り口の駐車場で0.2μSv/h〜0.3μSv/h、平伏沼周辺で0.3μSv/h〜0.4μSv/hでした。

◆2013年5月13日

平伏沼定点観測2013年5月23日

カエルはまだ姿を見せません。声も聞こえません。5月は新緑がきれいです。

ホウキタケもさもさ

1307ホウキタケ

ふつうなら8月の末から10月の中旬にかけて出てくるのがこのホウキタケ。ホウキの先っちょみたいなキノコですから、写真を見せれば一目瞭然であろうかと思います。今年(2013年)はこのホウキタケが7月中旬に出てきましたから、やはり今年のキノコは早熟です。

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1307ホウキタケ

ホウキタケは、てっぺんの頭の部分に赤みがかかったキノコですが、実は種類が多く、白いのも黄色いのも赤いのもあります。でもてっぺんが赤いのが、比較的一般的だと思います。列をなして生えるので、こんなふうにホウキみたいに見えるわけです。
フライにしても天ぷらにしてもみそ汁にしても、なににしても食べるとおいしいです。食感はちょっともさもさしていて、初めての人には苦手な人もいるかもしれないですが、わたしは大好きです。

こわ美しいイワガラミ

1307イワカガミ
イワガラミは、美しい花を咲かせる植物です。しかしこのイワガラミ、おそろしい一面を持っています。美しいものには油断をしてはいけないのです。

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イワガラミは、漢字で書くと岩絡みです。岩に絡みつくと書く通り、岩壁や大木に絡みついて生息しるツル性の植物、というのが実の姿です。イワガラミに絡みつかれた木は、やがて全身を縛られ首を絞められるように、倒れてしまいます。
寄らば大樹の陰とは申しますが、寄っていって大樹を倒してしまうのだから、隅に置けません。なんともこわい植物ですが、美しいもののこわさは、人間社会にも通じるような気がします。いえ、わたしは美しいものに絡まれて倒されるようなあぶない目にはあったことはありませんがね、もちろん。

1307イワガラミ