ご心配、ご注目をいただいておりました平伏沼のその後の様子ですが、このあたりでいったん幕引きとさせていただきます。平伏沼近辺は自然の豊富なところですから、近くまで行った際にはできるだけ様子を見てこようと思いますが、現在オタマジャクシのカエルたちが無事に育って、来年水の豊富な沼に産卵にやって来るのを祈りつつ、みなさまのアクセスに感謝いたします。ありがとうございました。
平伏沼観察会は、無事終了しました。ご参加いただいた方、どうもありがとうございました。平伏沼のモリアオガエルの繁殖は、もうしばらく続きます。どうぞやさしく見守ってあげてください。
◆2013年8月5日
世間を痛めつけている豪雨は、川内村にも少しですがやってきました。今年も、何度か大雨が降ったことがありましたが、沼の水をためるには、豪雨よりも長雨が効果的のようです。しかし今回の豪雨は、さすがに量が多かったのか、いくらか水量が戻ってきました。おかげで、発泡スチロールの箱は、沼の端に流されています。
オタマジャクシには、まだ足は生えていません。これで丸1ヶ月を過ぎましたから、もう足が生えてきてもいいのですが、さて、どんなものでしょうか。発泡スチロールの中で育てるのがいいのか、外敵が多そうな箱の外に出してやるのがいいのか、ここは天然記念物に指定されているところですので、下手な手も出せず、神にお祈りして、そっとこの場を去ることにします。みなさん、ありがとうございました。
◆2013年7月23日
このところ、福島県内各所では、大雨に見舞われるところが多くありました。でも平伏沼は、くやしいほどに平穏を保っていて、水の量も対して増えていません。そしてオタマジャクシたちも、いまだ足のない状態で発泡スチロールの中を泳いでいます。
オタマジャクシに足が生えるのは生後7週間ということですから、まだもう少しオタマジャクシのままなのかもしれませんね。
◆2013年7月18日
このところ、ちょっとした雨が降って、ほんの、ほんの少し沼の水が復活してきました。といっても、オタマジャクシが気持ちよく泳ぐには、まだまだあやうい状態ですが。いまのうちに、沼をもう少し深く掘っておけばいいんじゃないかという気もしますが、天然記念物だから、そんなことはできないのかな?
発泡スチロールの箱の中のオタマジャクシは、それなりに元気に泳いでいます。新しい卵塊もひとつ確認しました。オタマジャクシには、まだ足は生えていません。
◆2013年6月27日
発泡スチロールの箱に水を入れ、少し雨が降った翌日の平伏沼です。うまい具合に箱の中に落ちてくれればいいなぁと思いながら箱を配置していったのですが、うまい具合に落ちてくれたものがありました。箱の中では、ご覧のようにオタマジャクシは、元気に箱の中で泳いでいます。
沼には、まだ落ちずに木の枝にしがみついている卵もいっぱいあります。これもそのひとつですが、写真を撮っているときにはちっとも気がつかなかったのですけれど、これはまるっきり人の顔ですね。けっこう鼻が高くて、美男顔です。
念のために付け加えておくと、目と鼻に見えるのは、卵の中ですでに動き始めているオタマジャクシです。
乾いた沼のあちこちに、白い発泡スチロールの箱が置かれている現在の平伏沼。あんまり美しいとはいえないのですが、未来を担うモリアオガエルが健康に育つためです。ちょっとがまんしてやってくださいね。
◆2013年6月26日
しとしと雨の中、平伏沼のモリアオガエルに水分補給をしてきました。といっても、平伏沼全体に水を満たすなどということは、残念ながらちょっとむずかしいです。せめて、卵が落ちる沼面に置いた発泡材の箱に水を満たして、うまいことこの中に卵が落ちてくれるようにお祈りしました。
投入した水は600リットル。沼畔までクルマが入ったりはできませんから、200メートルのホースを引いて水を入れましたが、じりじりさせられる作業でした。
沼全体に水を入れるとしたら、1週間くらいかかってしまうのかもしれません。
今日までがまんできずに落ちていたオタマジャクシもありましたが(4匹救助しました)、哀れ干からびていたオタマジャクシさんもいらっしゃいました。平伏沼で生き延びるのも、たいへんです。
◆2013年6月24日
川内村は、いいお天気です。それほど暑くもなく、もちろん寒くなく、風は心地よいです。でもそれは人間にとって快適ということで、カエルさんにとってはどうでしょうか。
卵塊の数は121個。ちょっと増えました。このうち4つが、すでに落下していました。でもおそらく、落ちた卵の主はそのまま干からびてしまったものと思われます。かわいそうだけど、どうしようもありません。バケツリレーで水でも汲んでこれればいいのですけれど。
中にひとつ、木の上でなく、最初から石の影に卵を産み付けたカエルさんがいらっしゃいました。そこには、オタマジャクシの姿も見られました。このうち、どれくらいがちゃんとカエルさんになるでしょう?
これが、落ちてしまった卵です。卵塊が崩れしてしまって、中にさらに小さな卵(ちょうどイクラくらいの大きさです)が詰まっているのですね。こちらはこのままひからびてしまうのか、もしかしてこの中からオタマジャクシさんが現れてくるのか、さてどうなるでしょうか。
◆2013年6月21日
何度か雨が降り、隣町では大雨となったりもしましたが、平伏沼の水は、そんなに増えていません。今年はもう、水が少ないままカエルさんの生命力に頼るしかないのかもしれません。
卵は110個になりました。一部、卵が落ちているものもありました。声を忍ばせて平伏沼に潜んでいると、モリアオガエルがゲロゲロと鳴いている声が聞こえてきます。
◆2013年6月17日
15日土曜日は、大雨洪水警報が出ました。これで少しは沼に水が入るかと思いましたが、降っている時間が短かったのか、沼の水はそんなに増えませんでした。ひきつづき、今年のモリアオガエルの赤信号は続いています。
卵の数は88個(念のため申し添えますが、この数字ははつお計測で公式発表ではございません。多少数がちがってもごめんなさいね)でした。下の写真はもうすぐ湖面に落ちようとしている少し気が早い卵です。今湖面に落ちたら、下に水がありませんから、あわれそこでおしまいかと思われます。それも自然の厳しさなのかもしれません。私はこうやって湖面を見続けます。
◆2013年6月14日
台風も梅雨も空振りです。沼の水は、いよいよなくなってしまいました。モリアオガエルも困ったのでしょう。ついに、水のある沼の真ん中の岩に卵を産み付けていました。残念、そこの沼の水も干上がってしまいました。
それでも季節を迎えて、モリアオガエルの産卵は続いています。本日の産卵数は82個(はつお実測)。みんながみんな、元気にカエルになってくれるのを祈るばかりです。
干上がった沼面には、無数の足跡が残っていました。デリケートな時期ですから、どうぞ産卵するモリアオガエルの気持ちをくんでいただいて、そっと見守ってあげてください。
◆2013年6月7日
6月7日、梅雨の季節だというのに、雨がぜんぜん降りません。平伏沼は、急激に水が少なくなってきてしまいました。このままでは、せっかく産卵したモリアオガエルも、ちゃんと育ってくれるかどうかあやしいところです。
平伏沼は、水の入り込まない沼です。空からの恵がなければ、水はどんどん減っていきます。これも自然の試練なのかもしれません。
卵は、6つから10個に増えていました。
◆2013年6月4日
6月4日、ひっそりと産卵を開始しました。確認できたのはほんの数個です。大事に成長を見守ってください。真新しい卵で、おそらく前夜にでも産卵したのではないかと思われます。
平伏沼の放射線数値は、遊歩道入り口の駐車場で0.2μSv/h〜0.3μSv/h、平伏沼周辺で0.3μSv/h〜0.4μSv/hでした。
◆2013年5月13日
カエルはまだ姿を見せません。声も聞こえません。5月は新緑がきれいです。