錦を飾るニシキギ
紅葉の季節、美しく山を彩るのが、このニシキギです。ニシキギを漢字で書くと、錦木。錦の木と書くのですから、いかにも美しい名前です。
紅葉の季節、美しく山を彩るのが、このニシキギです。ニシキギを漢字で書くと、錦木。錦の木と書くのですから、いかにも美しい名前です。
川内村には24名の小学生がいます。みんな元気な(ちょっと暴れん坊だったりもします)いい子たちです。
この日は、みんなでクリスマスパーティをやりました。
サワフタギっていいます。ご存知の方、いらっしゃいましたか? 知らない人が多いのではないかと思うのですが、観賞用植物として、ひそかな人気なのです。そして山では、こんなかわいい紫の実をつけています。
庭先にぶら下がったペットボトル。これはいったいなんでしょう。実はこれ、危険生物捕獲器です。わたしの家にも設置してあります。これのおかげで、わたしは安全に暮らしていけるのです。
この捕獲器にかかる危険生物、もちろんサメとかシロクマとか人食いライオンではありません。もっとも入ってほしいのは、クマンバチ(日本の共通語としてはスズメバチと呼ばれています。このあたりではもっぱらクマンバチです)です。クマンバチに刺されるのはごめんですから、この中におさまって命を絶ってくれれば、それに越したことはありません。
なんとこの捕獲器は非常にうまくできたトラップで、害虫しか入りません。クマンバチの他には、ハエ、ガなど。生き残ってほしい虫をつかまえることはないから、便利なのです。
今回は特別に、作り方を教えましょう。1リットルほどの大きめのペットボトルに、ブドウジュース、酒、酢などを入れておきます。処方は人によって微妙にちがって、おそらくそれぞれに家伝の調合があるのでしょう。でもまぁ、いろんなやり方があって、みんながそれぞれに愛用しているということは、多少配合がちがっても問題はないようです。
あなたもおうちの庭に、おひとついかがですか? クマンバチはいなくても、ハエ取りとしても有用かと思います。
これはなんだ? へんな足跡だなと思う人は、イナカで育った経験のない方ですね。これは野ウサギの足跡です。こんな雪景色を見に、川内の冬山にいらっしゃいませんか?
ハの字の先に、ポンポンと別の足跡。これがウサギの足跡の特徴です。写真の手前から向こう側に進んでいます。いったいどんなふうに歩みを進めているのか、おわかりでしょうか。ハの字の跡は後ろ脚、ポンポンと縦に並んでいるのが前脚です。
ウサギは前脚、後脚ともに、左右を揃えて飛ぶように歩く(走る?)のがふつうとされていますが、足跡を見る限り、前脚は左右交互に出しているようです。うさぎの移動はとても速いので、左右別々に出している脚が左右揃えて飛んでいるように見えるのかもしれません。
ハの字の後脚から、次のハの字まではぴょんと飛んでいきます。けっこうな距離をひと蹴りで飛んでいることになります。ウサギの後脚のキック力は強力なのです。そして、こんなに規則正しく足跡を残せるなんて、野生動物の規則正しい暮らしぶりには感心します。
実はこの写真、わたしの家のすぐそこで撮影したものです。野生動物が、うちの近所をぴょんぴょんと飛んで歩いている様を想像すると、のんびりした気分になったり人が少ないのかなぁと思ったり、これが川内村の冬景色です。
木に着生するシダ植物の仲間です。ハチジョウウラボシは、漢字で書く呼び方は解説されていないようですが、八条裏星ではないでしょうか。この常緑植物の裏側を見ると、丸い点があります。この丸い点を星に見立てたのが、ウラボシという名の由来です。
この植物、木が古くなって老木になってコケがつき始めると着生するものです。着生と寄生はちょっとちがって、着生植物は寄生植物のように栄養分を吸い取って生きるようなことはないということで、上手に共存して子孫を残しているのです。
ハチジョウという名は、この草、ふたつずつ8列になっているからで(でもたまに、そうじゃない変わり者もいるのですが)、これで八条裏星という名前のできあがりです。
植物に限らずですが、名前って、おもしろいです。
たぶんこの名前には、あんまりいい印象を持っていない人が多いと思います。セイタカアワダチソウ。背が高くて泡が立つ草。名前からして、あんまり上品な感じではありません。これが、日本中にぬくぬくと生息しているのです。
もともとは北アメリカが原産の帰化植物ということです。そのセイタカアワダチソウがなんで日本にやってきたかについてはいくつかの説があるのですが、明治時代末期に鑑賞目的の園芸植物として持ち込まれたという説が濃厚となっています。
畑や田んぼを耕作しないで放っておくと、このセイタカアワダチソウやヤナギの類いがむくむくと育ってきて、田畑はすぐに荒れてしまいます。
やっかいな植物ですが、園芸用として日本で勢力を伸ばしてきたことでもわかるように、黄色い花が美しい植物でもあります。なんでも薬用の効果もあるという話もあって、ひょっとするとやっかいなばっかりでもないのかもしれませんが、田畑の多い村育ちのわたしとしては、やはりセイタカアワダチソウはやっかい植物として頭の中に定着しています。
日本の侵略的外来種ワークス100にも選ばれていますが、爆発的に繁殖した1970年頃に比べると、自分で自分を殺してしまう成分を出す植物でもあり、昨今の繁殖は落ち着いていて、日本の在来種と共存を始めたという説もあるようです。
上川内と下川内の境になりますが、五社山という山があります。下川内側からの登山道は整備されていて、手ごろに登れる標高600メートルの低山ですが、この山頂に八幡神社があります。
山頂からは、上川内の町並みが一望できて、なかなかの展望が楽しめます。
写真、左真ん中あたりの広い庭が川内小学校、右端に赤い屋根の校舎のようなものが見えますが、これが旧川内第二小学校、現在は大智学園となっています。村役場は眼下直下なので、この画面には写っていません。
山頂に八幡神社といいましたが、実は八幡神社があるのは山頂の少し下です。登山道は神社からさらに険しくなって最後に見晴らしのいい頂上に出ることになります。
八幡神社は、そのいわれは鎌倉時代までさかのぼります。
武家政権である鎌倉幕府を開いたのは源頼朝ですが、頼朝や室町幕府の足利尊氏などの祖先にあたる源義家は、その通称を八幡太郎といわれておりました。
この八幡太郎を祀って神社としたのが、日本のあちこちにある八幡神社です。川内村にも八幡神社は4社ありますが、いずれも人里に近くあり、このように山のてっぺんにあるのはこの五社山の八幡神社が唯一、ということになります。
そしてここの八幡神社には、八幡太郎、源義家が確かにここへやってきたのだという証拠があるのだといいます。
それが、八幡太郎がのってきた馬のひづめの跡です。つまり八幡太郎は馬に乗ってこの頂上にやってきた、ということです。
かたい岩にどうやったら馬の足跡がつくのか、それに乗ってきたのが八幡太郎の馬である確証はあるのか、そもそもそれは馬のひづめなのか、など、つっこみどころはいっぱいありますが、村の伝説ですから大事にしてあげたいと思います。
どれがひづめの跡なのかぜひ探してみてくださいといいたいところですが、知らない人にはなかなかわかりにくいものかとも思いますので、写真を1枚添えておきます。
ちなみに、山頂の看板のすぐ後ろにあるのは、馬のひづめではなく、昔ここに建っていた鉄塔の名残だということです。おまちがいなく。ひづめの跡は、下の写真の中央のでございます。ほら、馬がここを駆け巡ったように、見えるでしょう?
川内村も、すっかり冬の装いになりました。寒いばかりでスキー場もないしスケートリンクもない川内村ですが、ちゃんとみなさんをお迎えする用意もあります。この季節にはこの季節ならではの趣があります。
ここは千翁川、県道からは遠くないので、比較的気軽に散策ができるところです。わたしとしては、ここは宮崎の日南海岸か北海道の大函小函にそっくりの名勝だと思っているのですが、みなさんはどうお考えでしょうか。わたしはひそかにここへきて、層雲峡や日南海岸を旅している気分になっているのです。
この岩、一面柱状節理です。昔々、何万年前なのか何百年前なのか、あるいは何億年前なのかはわかりませんが、大昔に火山爆発で出てきたマグマが冷やされるときにできたのが柱状節理です。
日南海岸と層雲峡を思い浮かべながら、気がつくと地球創世記の頃に思いをはせている自分に気がついたりして、冬の川内村は、やはりこれはこれで奥深いのです。
冬の川内、いらっしゃってみませんか。