氷の微笑
2月13日、気温はマイナス13度まで下がりました。寒い寒いといわれている川内村ですが、平野部でこれくらいに下がるときはめったにありません。先週の大雪以降、川内村は本格的な冬になってます。
2月13日、気温はマイナス13度まで下がりました。寒い寒いといわれている川内村ですが、平野部でこれくらいに下がるときはめったにありません。先週の大雪以降、川内村は本格的な冬になってます。
馬酔木と書いてアセビと読みます。毒のある植物で、馬も酔っぱらうようになってしまうからこんな名前になっているとのことですが、今の季節はやっぱりひっそりと冬ごもりをしています。花が咲くのは、このあたりでは4月初めから5月中旬。まだまだ、もう少し先のことになります。
このアセビの冬芽が、これです。やがて春になれば白やピンクの花をつける美しい花ですが、シーズンオフはこんなふうに赤いつぼみをつけて、春を待っています。色のないさびしげな冬の風景ですが、こんな色もあるのです。
つぼみになる前の状態を花芽(はなめ。あるいはかがとも読みます)といい、冬の風物詩でありますので、冬芽(ふゆめ、とうがとも読みます)と呼んでいます。
3月1日「家路」が封切りとなります。松山ケンイチ主演の、原発事故によって故郷を失った人々の家族の物語です。実はこの映画には、川内村が深くかかわっています。川内村に縁のある方、これから川内村に行ってみようと思う方、どうぞごらんになってください。
川内村には、天皇陛下に献上するお米を作った秋元美誉さんがいます。美誉さんは国が作付けを制限した2011年から検証のためにとお米を作り(一部を検査に回したほかは、全量が廃棄されています)本格的に作付けが再開された2013年には合鴨農法の米作りも再開しました。今回、「家路」の製作にあたり、農業指導したのが、この秋元さんです。
撮影隊は川内村に入り、実際に農業研修よろしく撮影を進めていきましたから、主演の松山シンイチさんも美誉さんに米作りについての指導を受けました。この作品には、美誉さんの農業に対する気持ちも込められているといいます。
予告編にも、川内村の風景が一部登場しています。
なんだか、工事の話題ばっかりが続いています。このところ、川内村ではさまざまな工事が日常茶飯事になっているのです。本日ご紹介するのは、役場前の橋りょう工事(に関係する取り付け道路工事)です。
村の大動脈は、もちろん国道399号線です。下川内から上川内まで、木戸側沿いを南北に走っています。川内村役場は、この国道399号線から木戸川を渡ったところにあります。そして村役場の裏手に、間もなく再オープンする温泉施設かわうちの湯があります。国道から橋を渡って役場を回り込むようにしないとたどりつかないため、初めて温泉に来る人が迷ったりすることもあるようです。川向こうを見渡していただければ、明かりがそびえ立っているのですが。
だから、というわけではないでしょうが、役場の北側からかわうちの湯に向かってまっすぐの道を作ろうというのが、この橋です。この橋ができれば、役場の敷地を抜けるようにすることなく、まっすぐ温泉に迎えます。温泉の先には広い道路がすでにできているので、こちらが近い将来の幹線道路になるのかもしれません。
この工事は、震災以前から始まっていたものなので、思えば長い工事になっています。でも、もうすぐですね。
このサイトの母屋は川内村観光協会で、事務所は川内村役場の向かいの商工会の中にあります。ここに商工会が来る以前は、役場の反対側の商工会館が、商工会事務所でした。その商工会館が今取り壊し作業を受けています。
この商工会館は、老朽化もしていたし、誰にも使われていない建物でしたから、痛みも激しかったのだと思います。2011年3月の地震で壁が崩れたりしていました。お気の毒に、たまたま建物の横に止めていた役場の職員の愛車が落ちてきた壁のがれきの直撃を受けたりもしたものでした。
壁のほとんどが崩れ落ちた建物も、ようやく取り壊しになって、現在作業中。白いシートの中では、取り壊しのつち音が響いています。今、村を離れていても、商工会会員として、この建物にお世話になった人も少なくないのではないでしょうか。取り壊し前の会館内部には、きのこまつりなど、昔日のお祭りの看板などが保存されていて、時代を感じさせられたものです。
取り壊しが進んでみると、この周囲に、いくつかの石碑が並んでいるのがあらためて目立って見えてきます。開館前の白い石碑は川内村開拓記念碑です。1970年代の厚生大臣で福島県出身である斉藤邦吉厚生大臣の名前で立てられています。
その隣のでっかいのが土地改良記念碑、2012年3月11日の桜の植樹を機してのさくらプロジェクト3.11の看板をはさんで造林記念碑と並びます。造林記念碑は倉石忠雄農林大臣の名前で立てられています。
斉藤大臣も倉石大臣もいずれもすでに故人となられていますが、やはり故人となられているであろう川内村の先人たちにも敬意を表しつつ、お世話になった商工会館を見送りたいと思います。
一番左、川に近いところにはこんなのもありました。昔懐かし百葉箱。これは、今回のお話とは関係なくて、おまけです。重要なものですけどね。
川内村には、ファミリーマートがあります。ファミリーマート川内村店です。村で唯一のコンビニエンスストアですから、なかなかにぎわっています。村外の人には、珍しくもなんともないでしょうけれどね。
震災前の川内村には、2軒のコンビニエンスストアがありました。ヤマザキショップとモンペリの2軒です。いわゆる上位数社のコンビニは村にはありませんでした。震災後、1軒は営業を再開せず、1軒はしばらく営業していましたが、やはり続けられずでコンビニが一軒もなくなって、そしてファミリーマートの進出で現在に至っています。
川内村のファミリーマートの話なのにぜんぜん関係なくて申し訳ないのですが、セブンイレブンが初めて24時間営業を始めたのは、郡山市のセブンイレブンが初めてだったそうです。東京でも大阪でもなく郡山だったというのがおもしろいとおもいますが、いまでは24時間営業でないコンビニの方が珍しくなりました。
そして川内村のファミリーマートは、その珍しいほうのコンビニです。営業時間は午前7時から午後9時まで。以前は、午後8時以降にやってるお店は村にはありませんでしたから、ちょっとだけ便利になったといえますね。
下の写真は、川内村とはぜんぜん関係がない、郡山市のセブンイレブン虎丸店です。
川内村コミュニティセンターの駐車場の一角に、こんなモニュメントが立っています。実はこれ、ちょっと前までは道路のど真ん中に立っていたのですが、村が帰村をするのとと気を同じくして、場所を移動したのでした。
モニュメントは、正しくは「村制施行100周年記念モニュメント」といいます。川内村は明治22年に誕生しています。明治22年は1889年で、上川内村と下川内村が合併して、川内村となったのでした。
それから百年後、村ができて100周年を記念して、このモニュメントが立てられました。100年は1989年の平成元年。モニュメントが完成したのは11月のことでした。
高さ2.6メートルで3本のステンレス柱が1メートルの本村産の白御影石(しろみかげいし)製の三つの円盤を支えている石の造形物で、三つの石の円盤は村民の融和を表し、その円盤は斜め上に向かって開き、村の振興と発展を意味しているそうです(看板に、そう書いてあります)。
このモニュメントの、昔の写真があったので、あわせてご紹介しておきます。2011年3月12日、富岡町から避難した人たちでごった返している役場周辺の写真ですが、右端に、このモニュメントが写っています。役場の裏のここは、ロータリー交差点みたいになっていたのですね。
今は、ここに橋が架かろうとしていて、モニュメントの移動は、橋の新設によるものだったのです。
6月から改修工事のため休業となったかわうちの湯。2014年2月までの予定で、震災で傷んだ箇所や老朽化の修復工事を行っています。よりみなさまに楽しんでもらえる温泉施設に向けて、現在鋭意工事中。その模様を(時々)お伝えしようと思います。
■2014年2月19日
大雪の影響で、最終工事がたいへん滞っています。再開は、もうしばらくお待ちいただくことになりそうです。ごめんなさい。
■2014年2月3日
2月になりました。川内村では、1年でもっとも寒い時期となったのですが、意外や意外、たまたまだとは思いますが、本日はとても暖かい。春みたいな陽気です。川内村的には、4月になったんじゃないかとだまされるくらいです。
そんな中、温泉の工事は最終段階に入っています。外装工事は完了して、壁が美しく塗り替えられています。前とおんなじ色だからちょっと目には気がつきにくいという控えめな塗り替えでしたが、近くで見るときれいに塗り替えられたのがわかります。
再オープンはまもなく、ということで計画進行中なのですが、まだ正式決定にはなっていないので、もうちょっと待っててくださいね。でもいまさらですが、工事期間は3月11日までとなっていたから、震災3年目までには工事は完了する、ということになっています。半年間、みなさんにはさびしい思いをさせてしまいました。もうすぐです!
■2014年1月22日
かわうちの湯は、足場が外されつつあります。きれいに塗装しなおされた外観が顔をのぞかせています。いまのところ、温泉業務は3月初旬に再開という予定となっていますが、予定は変わっちゃうかもしれないので、再オープンについてははっきり決まったところでちゃんとご報告したいと思います。半年間の長い工事でしたが、ゴールはもうすぐです。
■2013年11月8日
しばらく、外からはわからない作業が続けられていましたが、山が色づく頃になって、本格的な工事に入りました。今、改修作業の真っ盛りです。
こちら、正面玄関付近です。全面的にベールに包まれて、クレーンが作業しています。大掛かりな工事です。よく見ると壁がはがれ落ちたりしているところがあって、地震の爪痕は、それなりいろんなところにあったのだなぁと思い知らされます。
こちら、お風呂の部分。露天風呂部分は損傷が大きく使用不能になっていましたが、こちらは全面的に改修されます。どんな作業をしているのかのぞいてみたい気がしましたが、お風呂をのぞくのはお行儀がよくないので、やめておきました。
■2013年8月28日
駐車場に作業事務所がつくられ、本格的な工事の準備にかかっています。あれ・これ市場前のスペースは利用可能ですが(精米機なども利用可能です)ファミリーマート側からは入れません。駐車スペースは2/3ほどになっていて、ちょっと狭いです。ごめんなさい。さて、どんな工事が始まるのかな?
なんの足跡でしょうか。先日、雪の平伏沼を見に行ったときの道中で見かけたものです。もしかすると、歩いたあとにまた少し雪が降って、わかりにくくなっているのかもしれません。ウサギなのかイノシシなのか犬なのかタヌキなのか、ライオンやゾウではないとは思いますし、おそらくテンではないのではないかと思うのですが、冬の雪原は、動物の痕跡がはっきり見えて、おもしろいです。
モリアオガエルの繁殖地として天然記念物となっている平伏沼の、冬の様子です。道は雪に埋まっています。
この時期、平伏沼にでかける人はいませんし、平伏沼に行く用事もありません。なので除雪はしていません。行けるところまでクルマで行って、進めなくなったところからは雪中行軍です。
川内村は、けっして多くの積雪があるわけではありませんし、今年は特に雪が少ないように思います。それでもこの時期の、しかも標高が高い平伏沼のことですから、一度降った雪は、溶けることなく行く手を阻んでいるのです。
駐車場から沼までの遊歩道は、さらさらの新雪で、足跡ひとつないと思いきや、先客がいました。イノシシさんとウサギさんのようです。写真は、残念ながらわたしの足跡も残っています。沼に向かって歩いているときには、写真を撮る元気がなかったのでした。
モリアオガエルさんたちがどこにいるのかはさっぱりわかりませんでした。雪が少ないと、また夏になって沼の水が干上がったりするんじゃないかと心配になったりしますが、カエルさんたちも元気に暮らし続けてほしいものだと思います。