川内村観光協会

ウスノキのことを川内村では

1310ウスノキ

ウスノキと申します。その名のとおり、臼の木です。赤い実をご覧ください。先端が、持ちつきの臼みたいに、へこんでいます。それでこの木は臼の木になったということです。でも、川内村ではもうちょっと単刀直入、わかりやすい言い方をしています。

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1310ウスノキ

ウスノキのことを川内村ではなんと呼んでいるか。正解は「へそ」です。臼の木もへそも、どちらも実の形からつけられた名前だと思いますが、へそという名前の付け方に、昔の川内村の人々のまっすぐで純朴で、ちょっとばっかり乱暴な性格が想像できそうな気がして、おもしろいと思うのであります。

冬近し青空に映えるアオハダの実

1311アオハダ

秋になると、こういう赤い実が森を彩ります。これはアオハダの実。平伏の森国有林で出会いました。美しい赤がお気に入りです。

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1311アオハダ

この実は、ウメモドキにそっくり。ウメモドキはそこそこのお値段で苗が売られていたりして、一部では絶滅危惧種に指定されているような植物です。そのウメモドキにそっくりなもんだから、知識のある人でもアオハダを見てウメモドキに出会ったと大喜びするくらいです。
ウメモドキ同様、アオハダも庭園、公園木としてよく見かけます。落葉して、葉っぱがなくなってしまっても、この赤い実はまだ残っているので、冬の野山を散策すると、この赤が青空に映えて、たいへん美しいのです。

麗しやウルシ

1310うるし

「うるし」、ご存知ですよね。さわるとかぶれる、近寄らないほうがいいというんで有名な塗料ですが、その元祖がこのウルシの木です。時節柄、ウルシも実もつけています。

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1310うるし

それにしても赤い。この季節のウルシは、とにかく赤くてきれいです。あんまり美しいので、抱きついて頬ずりしたくなりますが、さすがにそれは冒険が過ぎるので、遠くから眺めておくことにします。

麗しきは、遠くにありて眺めるもの(はつお)

秋になれば首を伸ばす麒麟かな(アキノキリンソウ)

1310アキノキリンソウ

わたしはこの花が大好きです。名前に「秋」がついていることからもわかるように、秋になると黄色いかわいい花をつけるのですが、この花が咲き始めると、わたしはとある活動を始めます。それはなにか。ないしょです。

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1310アキノキリンソウ

いえいえ、別にやましいことをしているわけではありませんが、人知れずやりたいこともあるものです。わたしのことですから、ギャンブルとか酒を飲んだりすることではありません。そういうのは、秋にならなくてもいつだってできます。
最近では、似たような花をつけるセイタカアワダチソウが幅を利かせていますが、あちらは外来種です。わたしは日本人ですから、このアキノキリンソウが大好きです。

なんにでもきくウマブドウ(ノブドウ)

1310ノブドウ

なんか、最近やたら人気があるんだそうです。ウマブドウという、なんにでもよくきくという果実です。最近は世の中がうるさいですから、なんでもきくなんていうと怒られてしまうかもしれませんが、聞くところによると、みんなすっかりそういうものだと思っているそうです。

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1310ノブドウ

このウマブドウ、毒ではないんだけど食べることもできないし、子どもにとってはあんまり楽しい実ではありません。ところがこれを焼酎漬けにすると、これがあらまぁ、なんにでもきく薬になるというわけです。
なににきくかというと、しかしなんにでもきくといわれてしまうから、脱帽するしかありません。秋になると、実の色が変わってきて、ご覧の通り美しい三色豆みたいになってます。
正式名というか、学名はノブドウというんで、ウマブドウというのは川内村でだけ使われている名前なのかと思っていましたが、インターネットを見ると、全国で薬功があるとして売られているのを知りました。川内の方言じゃなくて、日本全国、ウマブドウと呼ぶんですね。ウマブドウでもノブドウでも、どっちでもいいんですが、わたしとしては言いなれたウマブドウのほうが、やっぱりしっくり来るような気がします。

山のルビーみっけ(ツルリンドウ)

1310ツルリンドウ

鮮やかな色の実があります。教えられなくても、山のルビーと呼んでみたくなる鮮やかさです。ピンとこない人は、ほんもののルビーを見たことがない人ではないでしょうか。わたしは……、ほんもののルビーに縁はないのですが、山のルビーをよく知っていますから、宝石屋さんでルビーを見ればすぐにわかります。でもわたしは、ルビーの指輪より、手のひらにそっと山のルビーをのせておくほうが好きです。

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1310ツルリンドウ

ちなみに山のルビーとは、わたしの命名です。得意げに山のルビーだ!というと笑われちゃうこともあるかもしれませんが、それは、笑うほうに想像力が欠けているのですから、そっとしておいてください。
この山のルビー、たまに山で出会うと、木に絡まっていたりしていることが多いのですが、この実の鮮やかさを見つけると、山歩きの疲れは一瞬にして吹き飛んでしまいます。

250年のお疲れさま(アカマツ)

1310アカマツの立ち枯れ

自然界はおもしろいです。アカマツもこうなると、老木とか枯れ木というより、芸術作品に見えてきます。こういう出会いがあるので、山歩きはやめられません。

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アカマツは幹が枯れても芯の部分は半永久的に腐らずに残る木です。このアカマツ、芯の太さから推定すると、樹齢はざっと250年以上です。となると、この木が誕生したのは、徳川幕府の絶頂期の頃でしょうか。江戸時代から明治、大正、昭和と時代を見つめ続けてきたアカマツです。
なんで芯を見ただけで樹齢の想像がつくのかとお疑いの方がいらっしゃるかと思います。実はわたし、少々ですが山を持っていまして、その山の木を切りました。その木が、おんなじような感じで年輪を数えたら230年だったのです。
立ち枯れたアカマツには、それを養分として他の植物が着床して生を灯し始めています。こうして時代は巡り、新しい時代を見つめていく次世代の木も生まれてくるのでしょう。

1310アカマツの立ち枯れ

ヤマハハコさん、ごめんなさい

1308ウスユキソウ

ヤマハハコの大群落がありました。ヤマハハコそのものは、そんなに珍しい植物ではありませんが、ひとところにたくさん咲いていると、やっぱり気持ちがいいものです。しかし今回は、ヤマハハコにもうしわけないことをしてしまいました。

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1308ウスユキソウ

ヤマハハコの群落に、いろいろな種類の蝶が群がって止まっているのを見たことがあります。なかなか絵になる光景でした。ヤマハハコの蜜がチョウチョウの大好物なのか、たまたま咲いていたのがヤマハハコだったのかはチョウチョウには聞き取り調査ができませんでしたが、川内村のてっぺんである、高塚高原で見かけた光景です。どうぞ見にきていただければと思います。
さてこのヤマハハコですが、当初、このヤマハハコをウスユキソウだと自信たっぷりに紹介してしまいました。ヤマハハコという立派な名前と草木としての誇りもあるだろうに、もうしわけないことをしました。ヤマハハコさん、ごめんなさい。なんだか山崎ハコさんにあやまっているような字面ですが、わたしがあやまっている相手はヤマハハコさんです。
ヤマハハコとウスユキソウは、同じキク科の植物です。実はわたし、ウスユキソウを群落で見たことが亡くて、今回、ヤマハハコの群落を見てこりゃ大発見だと舞い上がってしまいました。お恥ずかしい限りです。
実はわたしには、その昔々、山野草の先生がいました。その先生がヤマハハコを鉢植えで持っていたのですが、そこには「エーデルワイスの仲間のウスユキソウ」説明文が書かれていました。若い時分のその印象が強くて、舞い上がったときについ師匠と同じ勘違いをしてしまったという次第です。
ご指摘いただいたLADYBIRDさん、ありがとうございました。恥ずかしい失敗ですが、今後の戒めとして、みなさまの前で白状いたしました。どうぞ今後ともよろしくお願いします。

1308ウスユキソウ

秋の空に飛びなさい(ツクバネ)

1310ツクバネ

まるでプロペラみたいだと思いませんか? まるでそのとおり。自然界を飛ぶヘリコプターです。つくばねというのは、つく羽なんですね。
最近では、この葉の形がおもしろいので、東京あたりの都会でこの木を飾り物にする人が増えているということです。確かにいい飾りになるかもしれません。

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1310ツクバネ

わたしとしては、子どものころ、この実を空高く飛ばして、落ちてくるのを見て楽しんだことが思い出があります。落ちてくるとき、本当にプロペラが回っているように、くるくると回転しながら落ちてくるのが楽しいんです。
つくばねは寄生植物で、これをそのまま庭に植えても根付きません。野に置けレンゲソウということわざがあるように、つくばねも、野にあって、ほかの木に寄生しながら、秋になってくるくると空を舞って子孫を増やすのが性にあっているのだと思います。

1310ツクバネ

夢は秋に開く(アケビ)

1310アケビ

秋になると、山にはいろんな味覚があります。これも私が好きな「秋」のひとつ。アケビです。
山でこういう実を見つけて、大喜びで食べた子どものころが懐かしく思い出したりして、こういうの気持ちになるのも秋だからでしょうか。

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アケビを食べるというと、ほかの地方ではアケビの実の皮を食べるのだそうです。おいしいのでしょうか? かわうちでは、アケビの皮を食べる人は、私の知る限り一人もいません。
かわうちのアケビ好きは、アケビの実の中身を食べるんです。これは立派なフルーツです。バナナが高級品だったわたしの子ども時代ですが、実はちゃんと上等のフルーツを食べていたんですね。

1310アケビ