川内村観光協会

立派なカサを広げれば(カラカサタケ)

1309カラカサタケ

さぁさぁ、9月になって、いよいよキノコの季節です。今回はカラカサタケをご紹介しましょう。食べられるかどうかはわかりません。キノコはむずかしいですから、知識のない人は食べないほうが安全です。人には総言っておいて、自分だけ食べるんだろうって声が聞こえてきますが、キノコというのはそう言うものです。

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同じキノコでも、文献や学者さんによって、毒だと書かれていたり食べられると書かれていたり、いろいろのものがあります。まちがっていることもあるかもしれないし、解釈のちがいで毒になったりおいしい思いをしたりするのではないかと思いますが、わたしが「これはおいしいぞ」というと、もしそれを食べてお腹を壊したり死んでしまったりした時に責任をとれと言われそうで、そんなことなら、キノコは全部毒です、と言っておいたほうが簡単だし安心です。わたしが食べているのを見て真似して食べたら、それはよく似ているけど、ぜんぜん別の毒きのこだった、なんてこともあり得ますから、気をつけてください。というか、それがキノコのおもしろさです。
さてカラカサタケ。漢字で書くと唐傘茸です。昔、昭和の中ごろくらいまでは、いわゆるカサのことは唐傘と呼ばれていました。カサってのは、どうやら唐(中国)から来たものだからみたいです。
このキノコは背の丈が40cmとか50cmとかになることもあって、その直径も小学生の頭ほどになります。ちょうど唐傘を広げたくらいの見た目になるから、この名がついたということでしょう。
わたし? わたしはこのキノコは食べたことがありません。カラカサタケには申し訳ないですが、この季節にはほかにおいしいものがいっぱいあるからです。

1309カラカサタケ

モミの木は残らなかった

1308自然更新

時代は流れます。いつかわたしの命もはかなく消えて骨になって自然に還ることになると思いますが、大自然はずっと昔から、これからもずっと、そんなことを繰り返しています。わたしはまだまた川内村の土に還る気はありませんが、今日はモミの木の大木が時間の流れを垣間感じさせてくれました。

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1308自然更新

このモミの木、わたしの見立てではざっと樹齢数百年。寿命がつきて枯れて倒れて、するとそこからキノコが出てきました。キノコが大木から栄養素を吸い取って、やがて木は土に還ります。
人間社会だと、出産だ、七五三だ、入学だ、結婚祝いだ、葬式だと、その都度金がかかるようにできていますが、自然界はなにも要求することなく、ひっそりと自分の時間をすごして、朽ちていきます。そんな自然の摂理が、自然更新です。
本日はがらにもなく、ちょっとしんみりのはつおです。

1308自然更新

アワを食えアワタケ

1308アワタケ

表面がヌメヌメしていて、群落を作るキノコです。裏側にひっくり返すと網目状になっていて、アミタケの仲間です。調べていただくとわかりますが、こういうキノコをイグチの仲間といいますが、イグチ目イグチ科イグチ属だそうです。でもイグチでなく、その名はアワタケです。表面のヌメヌメが、アワのように見えるからこういう名前になったにちがいないです。

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1308アワタケ

大きくなったカサは、赤ちゃんの頭ぐらいの大きさになります。でっかいです。そして、食べられます。美味と、言われています。言われている、というのは、わたしが食べたことがないからです。でもどんな図鑑をひいても、食べられる、と書いてありますからまちがいないのですが、わたしは食べたことがないんです。だからすいませんが、どんな味だかわかんないんです。どうぞ、食べてみてください。
なぜ食べたことがないかというと、けっして毒キノコじゃないかと疑っているわけじゃありません。この時期、アワタケがとれるような山には、ほかにもうまいキノコがいっぱいあります。わざわざアワタケをとってこないでも、ほかにおいしいキノコがいっぱいあるからです。キノコの季節は多少の前後はあってもだいたい同じですから、ほかのキノコをとっている時に、ついでにアワタケが目に入ってしまうことはあるのですが、申し訳ないことにその時にはそれどころではない、というのが現実なわけです。
こういうふうに、アワタケを食べない人は、実のところ少なくないのではないかと思います。というのも、山に入るとアワタケが手に取られた形跡もなく踏みつぶされたり蹴っ飛ばされたりしているのを見つけるからです。地元の人にも食べてもらえない、かわいそうなキノコなのです。
聞くところによると、汁物やフライ、天ぷらにするとおいしいということです。

1308アワタケ

ホウキタケもさもさ

1307ホウキタケ

ふつうなら8月の末から10月の中旬にかけて出てくるのがこのホウキタケ。ホウキの先っちょみたいなキノコですから、写真を見せれば一目瞭然であろうかと思います。今年(2013年)はこのホウキタケが7月中旬に出てきましたから、やはり今年のキノコは早熟です。

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1307ホウキタケ

ホウキタケは、てっぺんの頭の部分に赤みがかかったキノコですが、実は種類が多く、白いのも黄色いのも赤いのもあります。でもてっぺんが赤いのが、比較的一般的だと思います。列をなして生えるので、こんなふうにホウキみたいに見えるわけです。
フライにしても天ぷらにしてもみそ汁にしても、なににしても食べるとおいしいです。食感はちょっともさもさしていて、初めての人には苦手な人もいるかもしれないですが、わたしは大好きです。

タマゴタケ豊作?

1307タマゴタケ

鮮やかなキノコには毒があるとよく申しますが、これはまた鮮やかなキノコです。どぎつい色をしているので敬遠される方もいらっしゃいますが、そういう方にはお進めしませんが、美味です。美味だそうですが、実はわたしは食べたことがありません。喰わずきらいというわけです。

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それにしても、今年のキノコは豊作の予感です。通常キノコは8月のお盆過ぎくらいから本格的に季節に入りますが、7月にこんなにキノコが見られるのは珍しいです。この勢いでいくと、秋になったらすごいことになるのではないかと思いますが、どうでしょう。この先日照りや雨降りがやたらと続いたりしたらキノコも育たないので、お約束はしません。
この鮮やかなキノコ、タマゴタケといいます。この形になると面影はありませんが、このキノコが子どもだった頃は、かさの部分がくるっと丸まっていて、それがまるで玉子のように見えるからです。さらにかさを手に取ってみると、ぼろぼろと崩れるのですが、これがまたゆで玉子を崩したみたいに見えます。昔の人がタマゴタケと名前を付けたのは、さてどういういわれなんでしょう?
タマゴタケの根本の袋状のところからキノコを外して(収穫して)袋以外の部分を食べます。食べるそうです。汁ものにすると、たいへんおいしいそうです。
タマゴダケは、テングタケの仲間です。テングタケ自体はたいへんな猛毒で、食べると死んでしまうこともあります。テングタケの仲間で食べることができるのは、このタマゴタケが唯一です。
キノコ豊作の予感の先兵として山に出てきたタマゴタケ。興味があったらぜひ食べて見てください。くれぐれも毒きのことまちがえて食べないでくださいね。

1307タマゴタケ