川内村観光協会

蓑をまとう虫

130613ミノムシの蓑

ミノムシ。大きくなると蛾に生まれ変わります。蓑をまとうように自分を守ってくれる要塞に隠れて成長します。だけど、ときどき顔を出して、世間の様子をうかがうわけですね。まずは、蓑にひきこもっているミノムシさん。中にいるんだかいないんだかも、わかりません。

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130613ミノムシ(少し遠くから)

少し離れてみると、こんな感じ。最近の若い人はミノムシなんて見たことがなくて、こういう光景を見ても、少し複雑に枝がからまっているようにしか見えないかもしれませんが、ここにやがてはばたこうとしている命が暮らしているのです。

1306ミノムシ

ミノムシ自体は珍しいものではありませんが(蛾になるともっと珍しくなくなります。それどころかたいていのひとにきらわれます。かわいそうに! でも私もきらいです)、ミノムシがこんなふうに顔を出しているところは珍しい。ミノムシは大きらいですが、つい食い入るように見ちゃいました。

分蜂

分蜂中のニホンミツバチ

 これはたいへん貴重なシーンです。山の中にひっそりと暮らすニホンミツバチが、子孫を増やすために住み家を移動しようとしているところです。蜂の巣みたいに見えますが、蜂の巣ではありません。苦手な人もいるかもしれませんが、よく見てください。蜂の巣ではなく、蜂そのものです。

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 蜂は、女王蜂を中心に社会が構成されています。女王蜂の尻に敷かれたことはないので、どんなかかあなのかはわかりませんが、かかあでんかのようです。そのかかあにとって、重大なテーマは子孫を増やすことです。まわりにはべらせている雄蜂は、そのための道具にすぎないとも言えます(人間様に向かって、子孫を増やす道具なんて決めつけたら怒られるかもしれませんが)。
 で、女王蜂さまは、次の世代の女王候補である娘が育つと、のれん分けの準備をします。ここが不思議。ふつうのれん分けといえば弟子が店を出ていくものですが、蜂の場合は、娘が本家に残り、母親である女王様が旅に出られるのです。熟年離婚のようなものかもしれない、などといってはいけません。
 季節は春。4月から6月ごろにかけて、このお引っ越しは行われます。まず女王様に命令された偵察蜂が、手ごろな新居候補地を見つけてきます。そして一族揃って、いざゆかん、というわけです。写真は、今まさにお引っ越しに出かける寸前です。この集団の真ん中に、女王様は鎮座されています。
 そしてお引っ越しとなると、もしかしたらごらんになったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。空を真っ黒にするくらいの蜂たちの大移動になります。写真のようなカタマリのままでは飛べませんから、編隊飛行をするわけですが、それがたいへん壮観なシーンになるわけですね。
 というわけで、ニホンミツバチが子孫を増やすためには、こういうシーンは不可避なのではありますが、この分蜂のシーンは、あっという間に終わってしまうのです。蜂が引っ越しの準備を始めてから飛び立っていくまで、早ければ1時間かからないくらい、のんびりやっている蜂でも3時間はかからないでしょう。ですから山を歩いていてこんな分蜂シーンを見つけて、これはすごいとカメラを取りに帰っていたら、もう蜂たちはお引っ越ししたあと、ということになります。
 最近では、はちみつといえば外来種の蜜が多くなって、ニホンミツバチは、そもそもが貴重な蜂になりました。彼らが安心して子孫を増やすためには、こういう分蜂シーンを見かけたら、物陰からこっそり観察していてください。危険を察知すると、彼らは引っ越しをやめてしまい、子孫も途絶えてしまうかもしれませんからね。

金色のトカゲ

1305金色のとかげ

 金色のトカゲを見つけました。金トカゲは別名で、正しくはニホントカゲ。最近、西日本に住むニホントカゲと東日本に住むニホントカゲは別種類であることがわかったそうですが、見る限りは区別はできません。東も西も、日本はひとつです。

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 トカゲ自体はさして珍しいものではありません。まだまだこのへんにはいくらでも生息している生き物です。
 でも、でもいざトカゲを見ようとすると、なかなか見られるものではありません。静かに山歩きをしていると、ふとした瞬間に、こんな生物と出会えるチャンスがめぐってくるのです。もちろん、大騒ぎしながら歩いていては、トカゲは逃げてしまいます。静かに、野山の空気になりきって歩く必要があるのです。
 金色ですが、お金に換算すれば一銭にもならないトカゲです。それでも、山を歩いている途中に、ふとこんなトカゲさまに出会えると、すごく得した気分になるのです。わたし、金色のトカゲに出会ったのは、生まれて初めてでした。