川内村観光協会

巻いた葉で寒さをしのぐ子どもかな(ハマキガ)

1309ハマキガ

森の中に葉巻がなっています。そんなばかなとお思いでしょうが、ご覧ください。立派な葉巻に見えませんか? 葉巻とは、葉っぱを巻いてつくったたばこですが、これも葉っぱを巻いた製作者かいるのです。それが、ハマキガです。

1308ハマキガ

ハマキガとは、葉巻を作る蛾だから。成虫でも1cmくらいの小さな蛾です。彼らはその卵をかたまりで産みます。ここで親どもは、愛する子どものために葉をくるくると巻き始めるのです。約2週間でふ化して幼虫になり、さらに30日ほどするとサナギになります。寒い冬は、幼虫のときに越すことになるのですが、その越冬の際に便利なのが、この葉巻です。くるくる丸めた葉っぱはあたたかく、そして食料の貯蔵庫でもあります。
上の写真は、意地悪な人間が、ハマキガの丸めた葉っぱをほどいてみたところです。ハマキガは、なにやら粘っこいものを出して、それで葉っぱを丸めたままにしておいています。ちょいちょいと広げたら、葉っぱは元通りの平らな葉っぱに戻ってしまいました。人間には、もう一度葉っぱを丸めて葉巻をつくることはできませんから、このハマキガの幼虫は、かわいそうなことになったのではないかと思います。ごめんなさい。
というわけで、森の葉を使って安眠の場を作る、したたかな蛾が、ハマキガです。幼虫が巣だったとき、巻かれた葉っぱにノコリガがあるかどうかは、未調査です。

1309ハマキガ

緯度37.302733 経度140.760083

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