川内村観光協会

いざとなったらウコギを食おう

1312ウコギ

トゲトゲの植物であります。これ、なんだか知ってますか? これを見ただけだとあんまりそそられないかもしれませんが、これがあるだけで命が助かるとなったら、あなたの見る目も変わってくるのではないでしょうか。

昔々、米沢藩9代藩主に、上杉鷹山公(うえすぎようざん)というお方があらせられました。この殿様、公娼を廃止したり「なせばなるなさねばならぬなにごとも」との言葉を残したりした、、後世にその名が残るえらい方なのですが、ウコギもまた、上杉鷹山公によって戦国時代の歴史に名を残すことになります。そうそう、このとげとげは、ウコギです。
ウコギは、春から初夏にでる新芽がおいしく、おひたしや天ぷら、ご飯などにおいしく利用されています。そのウコギが冬を迎えると、こんな姿になるわけですが、上杉鷹山公とウコギの関係は、江戸時代中期の天明の大飢饉の際に築かれます。鷹山は飢饉に向けて数々の改革を進めていったのですか、そのひとつが、家々の生垣をウコギで作らせるというものでした。平時は生垣、飢饉の時にはウコギを食べて飢えをしのごうという作戦です。作戦は見事に当たり、鷹山とウコギは、一躍男とウコギをあげたのでした。
ウコギをはじめ、こういった非常時に頼りになる植物を救荒植物といいます。荒れた時代を救う植物という意味でしょうが、なんだかジャンヌ・ダルクのようなヒーローみたいな響きです。ウコギがヒーローなのかヒロインなのか(念のため、ジャンヌ・ダルクは女の方です)わかりませんが、願わくばウコギのお世話にならずに暮らし続けられることを祈りつつ、万一に備えるのが昔のひとの教えというものなのでありましょう。

1312ウコギ

緯度37.348435243235656 経度140.7795810699463

コメントを残す