川内村観光協会

損なムラサキアブラシメジ

1310ムラサキアブラシメジ

ムラサキシキブの美しい紫を紹介したのがつい最近だった気がしますが、こちらの美しさも負けてはいません。なぜか源氏物語の主人公たちにはみんな花の名前がついていて、キノコの名前を名乗る(美しい)女性はいませんが、わたしが紫式部なら、ムラサキアブラシメジという美しい女性を登場させることでしょう。

1310ムラサキアブラシメジ

でもこれが意外に、あんまり人気がありません。本を読むと、このキノコには粘性があると書いてありますが、雨でも降らなければ、粘性を発揮することもありません。ムラサキアブラシメジモドキというキノコもあって、ほとんど区別がつきません。どっちがどっちだかわかんなくなっているうち、いつの間にかとって食べるキノコの仲間から外されてしまったのかもしれません。
キノコ・ハンドブックを持って山にはいったり、キノコに詳しいような人にも、このキノコはあんまり知られていません。なので誰にもとられることなく、山の中で秋から冬を迎えます。
そんな、損なキノコです。

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