川内村観光協会

クルミむく真っ黒い手はなつかしきかな

1309サワグルミ

クルミ発見です。よーく見てください。黄色いまるで囲っておきました。なんとなーく、実があるように見えませんか? こんなふうに、いまどきの川内村には、わりとどこにでもあるのが、サワグルミです。

1309サワグルミ

近寄って見ると、こんなかたちをしています。みなさんがよく見るクルミの実といえば、鈴みたいな形をしているものだと思いますが、これはまんまる。さて、このまんまるが、どうやって鈴みたいなものになるんでしょう。正解は、もぎってきて、皮をむくんです。でもこれが、言うはやすし横山やすし、なかなかたいへんな作業なのです。
それで昔の人は考えました。土の中に埋めてしまえ。土に埋めると、皮が腐ってきて、中の実が取り出せるという寸法です。
わたしら子どもの頃には、山へ出かけていってクルミを採って、よく皮をむいて食べたものです。おやつなんてもらえない時代でしたから、クルミはたいそうにおいしいおやつでした。その頃すでに、知識として土の中に埋めておけという方法は知っていましたが、それでもおやつが食べたいのに土の中で皮が腐るのを待っていられませんから、手で皮をむきます。
ところがクルミは、皮が飛び散る時に盛大に渋をまき散らします。これが真っ黒で、手に付くとぜんぜん落ちない。わたしら、みんな手が真っ黒だったものです。
今じゃ、クルミはお店で買うものになりました。売ってるものは輸入品がほとんどですが、皮がむきにくいのはおんなじです。昔はクルミを食べるのはめんどうだったし始末がたいへんだった。今は簡単な時代になりましたが、クルミの食べ方を知らない人が多くなって、わたしはそれでいいのかなと、ちらっと思うわけであります。

緯度37.323247 経度140.782106

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