川内村観光協会

山ウコギ発見

1305ウコギ

 山菜の仲間で、天ぷらにしたり、おひたしにしたりします。そこそこ高級山菜として取引されているのですが、村の人にとってはよくある山菜で、あんまり貴重な山菜として見てもらえないのがかわいそうです。

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 ウコギは、庭でも栽培ができるので、家庭菜園で育てている人も多くいます。もともとウコギは、凶作の際の最後の食料として栽培していたものだそうです。ウコギはとっても丈夫なので、あらゆる農作物がだめになってしまってもなお食料として育ってくれる。今、60歳以上の人は、そんな凶作に備えての時代を覚えているでしょうが、若い人はそういう備えを忘れてしまっているかもしれません。お米がとれなくても、外国から買ってくればいいわけですから!
 さて、そんな家庭菜園のウコギに対して、山で育ったウコギを山ウコギといいます。家庭菜園で珍しくないのと同じく、山でもそんなに珍しいものではないのですが、山でウコギを見つけるのは、これがなかなか至難です。うそだと思うなら、探してみてください。葉っぱに特徴がないから、そのへんの葉っぱと同じように見えてしまうのではないかと思います。
 このウコギ。非常食として名が知られるようになったのは、上杉鷹山の政策でした。凶作に備えて、その領内である米沢藩にウコギを植えさせ、飢饉から領民を作ったのでした。
 今、ウコギを貴重がって食べる人はあまりいなくなりました。お米が安定してとれるようになったということもあるのでしょうけど、山菜が少しずつ人々の暮らしから離れていったからかもしれません。もし山でウコギを見つけることができたら、ウコギと農民たちの歴史をちょっと思い描いてみてください。