川内村観光協会

モリアヲ蛙に感謝

矢内俊晃和尚の蛙への感謝の記

 矢内俊晃長福寺和尚が、心平先生と出会ったときのことをつづった手記が残っています。郵便局長宛となっているこの手記は、活字となっていろいろなところで紹介されていますが、その冒頭にあるのがこの短い感謝のことばです。
 第1回読売文学賞を受賞した蛙の詩人を熱心に我が村の沼に誘い、ようやくかなえられた詩人との出会いへの感謝を、和尚はこんなふうに蛙にささげているのです。

バア學校

阿武隈民芸館の中にある草野心平のお店、バア學校

 かわうち草野心平記念館の阿武隈民芸館。この中に、突然飲み屋さんがあります。バア學校。
 草野心平先生が、1960年に新宿に開店した小さなスナックです。1988年に心平先生が亡くなって、そのお店がそっくりそのまま川内村にやってきました。
 大時計は、それはそれは大きな時計ですが、動きません。時間を気にせず呑んでもらうという思いがあったという話もあります。「學校」の看板もピンク電話も、当時のものがそのまま。ここにいると、心平先生といっしょに呑んでいるような気になります。
 心平先生は、もちろんこのバアの店主でしたが、店の主人に合って誰よりも酒を飲み、お客さんにけんかをふっかけることもあったそうです。
 そのうち、心平先生を慕って通ってきた女子大生にお店をまかせて、心平先生は晴れて呑むだけのお客さん兼オーナーにおさまったというわけです。女子大生だったレイコさんは、今、新宿ゴールデン街で、バア學校のママをやっています。