川内村観光協会

宿りせし人の形見かフジバカマ

1308フジバカマ

平安時代の歌人、紀貫之が詠んだのが「宿りせし 人の形見か 藤ばかま 忘られがたき 香に匂ひつつ」なる歌。
フジバカマそのものは、その場にはないようです。そこに泊まっていたどなたかが旅立たれたあと、フジバカマの香りが漂っているという内容で、秋の七草としてのフジバカマの存在感が浮かび上がっています。

1308フジバカマ

利尿や通経の漢方薬としても使われている薬草であると同時に、刈り取った茎葉を半乾きの状態にすると香りが立ちます。これが匂い袋として使われます。紀貫之の歌は、そんな匂い袋を詠んだものでしょうか。
紀貫之がフジバカマを詠んだのは1000年以上前の話ですが、フジバカマが人類の形見とならないよう、祈るばかりです。

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