川内村観光協会

映画「家路」

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「家路」という映画が公開されています。2011年3月11日の東日本大震災と原発事故の影響で立ち入りができなくなった地域での家族の物語です。松山ケンイチさん主演、内野聖陽さん、田中裕子さん、安藤サクラさんらが出演で、日本の原風景をテーマとしています。
この映画は、川内村が深くかかわっているのでした。

映画が原風景として選んだ実際の土地は、川内村の秋元美誉氏の田んぼとおうちでした。美誉さん(よしたかさん。ちなみに川内村では、秋元さんや井出さん、猪狩さん、遠藤さんなど、同じ姓の人が多いので、人を呼ぶときには姓ではなく名前で呼ぶことが多いです。秋元美誉さんも、秋元さんではどこの秋元さんだ?と聞きただされてしまうことが多いです)は、震災後の2011年に、作付け禁止となっている中でお米作りを再開しました。美誉さんのお米は、2007年に天皇陛下に献上されたこともあります。由緒正しい、反骨農家です。

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ご自宅は、川内村きっての旧家で、まさに農村の原風景たるたたずまいがそこにあります。美誉さんが2011年に作ったお米はごく一部を放射能検査した以外はすべてを破棄することになり、そして2012年には県の指定による検査用のお米の生産をし、満を持して2013年の今年、3年ぶりに食べられるお米の生産をするまでになったのでした。

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美誉さんのお米作りには、特に震災以降、種まき、田植え、稲刈りと、首都圏からお手伝いに来てくれる人がいます。最初は被災地のお手伝いにやってきて、美誉さんの人柄にふれ、翌年以降はまるで里帰りをするように、美誉さんの笑顔を見に帰省してくる皆々です。被災地のボランティア活動と思って来はじめたのに、美誉さんに元気をもらい、励まされて帰途についているという人も少なくありません。
映画は、そんな美誉さんの農業とのかかわりをなぞるようにストーリーが進んでいきます。

福島県いわき市のポレポレいわきでの舞台挨拶では松山ケンイチさん、田中裕子さん、久保田直監督の舞台挨拶のあと、美誉さんと奥様のソノ子さんが登場し花束の贈呈を受けられました。
映画にかかわったみなさんにとっても、美誉さんと川内村は、新たなふるさととなったような、そんな映画ができ上がっています。
川内村の他、富岡町、双葉町など、警戒区域となった福島県の町並みも舞台となっています。福島に思いをはせながら、どうぞご覧ください。

●舞台挨拶の写真は「家路」Facebookに掲載されていたものです。Facebookには、インタビュー記事やテレビ番組の紹介などもされていますので、ぜひそちらもご覧ください。→「家路」Facebook

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