「待てど暮らせど来ぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も出ぬさうな」
この詩をご存じだろうか。大正時代を代表する画家であり詩人であった竹久夢二の作品である。夢二は恋多き人物であったが、この詩は実らなかった恋を、宵を待って小さな花を咲かせるマツヨイグサに自分の心情を重ねて書かれた詩である。
こちらは、その詩に書かれた花である。
夢二の詩の中では宵待草とタイトルがついているが、植物の本来の名称は「待宵草(マツヨイグサ)」である。小さく、可愛らしい黄色い花を咲かせているこの花を見つけた時には、夢二の詩もちょっとだけ思い出して欲しいものですね。