川内村観光協会

2015平伏沼観察会開催

去る、平成27年6月28日(日)平伏沼観察会を開催しました。今年の参加人数は30名。昨年同様、講師には南相馬市博物館の学芸員である稲葉修先生を迎え、いざ平伏沼に向かいます。

天気はくもり、暑くもなく寒くもなく過ごしやすい陽気です。カエル達には会えるでしょうか。先生からの説明を受け、それぞれ観察を始めます。

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沼の水は思ったよりもありましたが、枝の下にまでは水がないところが多く簡易的に発砲スチロールで対応していました。卵は既に落ちているものもあり、色々な形の卵を見る事が出来ました。


観察会では、モリアオガエルの他に平伏沼に生息している様々な生物も観察します。
稲葉先生の周りに集まって、熱心に観察する参加者。アカガエルや蜘蛛、珍しい虫等もいました。
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もちろん、モリアオガエルにも会えました。
参加者の親子が発見!子供さんの手の上でジッとしているのが面白いですね。

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こちらは、メスのモリアオガエルは水の中にひそんでいました。土の色と同化していて見つけるのが大変です。参加者からは、「どこどこ?」「あそこだよ!」との声が響きます。モリアオガエルは水を多く含んでから卵を産むそうで、これから産卵をする準備中だったのかもしれません。
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いよいよこれから産卵するモリアオガエルにも会う事ができました。細い木の枝をゆっくり、慎重に、でも確実に先まで進んでいきます。お腹の大きなメスの上にオスガエルが乗っているのが分かるでしょうか。
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ドロドロの沼の中まで入って、観察です。おっとっとと!!細い枝に足を外して落ちそうになっています。思わず、「危ない!」とか「あ、落ちる落ちる」と中々見れない光景に参加者全員で歓声をあげながら、観察です。
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なんとか、体制を立て直して再出発です!


下の写真をクリックして大きくしてご覧ください。ようやく、枝の先に到達し、産卵を迎えそうなモリアオガエルの姿を見る事ができます。ここまで来るのに大変な思いをしているのに、産卵にまだ体力を必要とします。凄い生命力を感じませんか。
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約1時間の観察会のあとは、座学の時間です。福島県の生物や生態系について学びました。

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今年も多くの方にご参加頂いた観察会も無事に終える事ができました。
天然記念物に指定されている「平伏沼」は毎年、ほんとに様々な顔を見せてくれます。水が湧いているわけでもなく、どこかから水が流れ込んできて出来ている「沼」ではありません。常に水が潤っていないのも、その年の雨の状況等天候が大きく影響しているからです。毎年参加頂く事によって、そんな自然の変化も感じられます。
年に1回、この時期だけ見る事ができる風景を来年も一緒に観察出来る事を楽しみにしております。
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