川内村観光協会

大発見物語

1307浜柿蘭その1

これ、なんだかわかりますか? 川のそばというのはおわかりいただけると思いますが、それ以上はナイショにしておきます。環境省と福島県の絶滅危惧II類だからです。

1307浜柿蘭その2

その名は浜柿蘭。ハマカキランと読みます。海の近くのクロマツ林に生息すると物の本にはあります。私も、これは海のそばにしかないと教えられていました。ところが、見つけてしまったのです。川内で!
最初、遠くにその姿を見た時には、あれれ?と思いました。実は私、ハマカキランを見るのは、これが初めてなのです。いつか姿を拝みたいと思って図鑑を食い入るように見ていましたから、それがハマカキランであると確信したのです。

1307浜柿蘭その3

なんで浜柿蘭というかというと、まずこれは蘭の仲間からです。そして浜に住んでいるからです。では柿とはなんだと申しますと、この花はほんのり赤い花唇を持つからではないでしょうか。私は柿の実の色は赤ではなく黄色だと思うのですが、ハマカキランの花唇の色を柿の色だと思った人もいたのかもしれません。
しかし、私はちょっと不満です。百歩譲って、ハマカキランの花唇の色が柿の実の色に似ているとしても、花と実をいっしょにしていいものなのか。柿の花は柿の実とちがって、白いのです。ハマカキランの名をつけたひとに、その真意をただしたいと思う私です。
もっとも、それはハマカキランの名をつけたひとというより、カキラン(柿蘭)の名をつけた人の判断だったのでしょう。浜に咲くカキランだから、ハマカキランという名前になったのだから。

1307浜柿蘭の葉っぱ

あ、そこで、じゃ、これはハマカキランじゃなくて、ただのカキランではないか? 見まちがえただけじゃないの? と思われた方、いらっしゃいますね。そう思われて不思議はない。ここには海もクロマツ林もないのですから。でも小さい頃から図鑑ばかり見て育ったはつおとしては、これがカキランでないのには自信がございます。もしかしたら「そうじゃないぞ」という学者の先生もいらっしゃるかもしれませんが、今日は生まれて初めてハマカキランを見て、川内村に咲くハマカキランを発見した記念すべき日として、私は最高の気分なのであります。

<追記>
大発見で大喜びしていましたが、1週間後に現場を通りかかったら、ハマカキランはきれいさっぱり消えてなくなっていました。わたしがあんまり大喜びしたので恥ずかしがってお隠れになってしまったのか、真相はわかりません。クルマでいけるところでしたから、もっとたくさんの人に見てもらいたかったのに、残念です。

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